図書館内乱

図書館内乱

図書館内乱

公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。武力行使を含む過剰な検閲により好きな本を読む自由を奪うメディア良化法に対抗し、図書館の自衛組織として図書隊が結成される。図書館戦争に続く図書館戦争シリーズ第2弾。
キャラが立ちまくってるので、それぞれのキャラに任せたなりゆきの物語でも十分何とかなりそうな図書館シリーズだけど、今回は特に図書館内部での派閥争いや駆け引きに重点が置かれていてストーリーも十分楽しめる。もちろん郁やその他もろもろのキャラは十分生かされてるわけですが。
いくつかの事件に分けてて独立した印象を受ける章立て。いちおー伏線として繋がっているのだけど、手塚兄のカリスマ性が前面に押し出されすぎて、なんでもあり過ぎてちょっと萎え。そんなこと言いつつも、今後どう絡んで来るかは気になって仕方ないんだけど。なんでもありな兄の想定外の展開に転がっていって取り乱すようなかんじが希望。あー、もちろんそれよりも郁と堂上の今後の方が気になりますがねw

作中に登場する本「レインツリーの国」は実際に新潮社から発売されてるので、こちらを先に読むとよりいっそう楽しめるかと思います。後から読んだ人が先に読めばよかったというレビューを各地で見受けるので、先に読んだけど、先に読んで正解だと思う。あ、別に絶対読めというわけではなくて、読まなくても話はわかるんだけど、両方読むつもりならレインツリーから先に読んだ方がいいという話。