終末のフール

終末のフール

終末のフール

「8年後に地球に小惑星が衝突し人類が滅亡する」と発表され、我先にと逃げ惑う人々、食料を奪い合う人々、集団自殺、殺人、放火、強盗...終末に怯え、混乱に満ちた世界。あれから5年。人はみな奪い合うことに疲れ、町は少しずつ平穏を取り戻し始めていた。
テーマは人類がもうすぐ滅亡してしまうとして、人々は終末をどう生きるのか?ということ。一旦は混乱するが、時間と共に悟りにも似た奇妙な静けさが訪れる。確かにそうだろうなーと思う。世界がもうすぐ終わってしまうなら、学校に行って勉強する必要もないし、必死に働いてお金を稼ぐ必要もない。じゃあ何かすることがあるか?と言えば、これといって特にない。あと少しの限られた時間しかないのに、登場人物はなぜかみんな暇を持てあましている。
自分だったらどーするかなぁと考えたとき、何をするでもなくダラダラと穏やかに最後の日を待つかなぁ。そんな気がする。