東京タワー

東京タワー読み終わり。120万部も売れた後に今さら本屋大賞を受賞してもと、かなり批判的なことを過去に書いた気がしますが、まぁ文句ばっかり言ってないで読みました。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

リリーフランキーの半生を綴った自伝的長編小説。話は単純でボクが生まれて3歳でオトンとオカンが離婚して、青春時代にやさぐれて、大人になってからオカンが死んで親孝行何もしてやれんかったなぁと非常にわかりやすい話。どこの80年代ドラマだという展開やけど、作り話なんかじゃなくて、確かにそこに生きてた人がいて、それをただつらつらと感情が思うままに書き綴った文章が、巧くはないんやけどやさしさみたいなものが行間から溢れてるようなかんじが伝わってくる。オカンはいい人すぎるし、オトンはむちゃくちゃやけどどこか憎めへんし。あぁオレも親孝行せなあかんなぁと。だいたいノンフィクションもので人が死んだりするお話ってゆーのは泣ける話やから、どうしても作品としてはずるいんじゃないかとゆーひねくれた根性から個人的な評価としては低くなってしまうんやけど、それでも多くの書店員がみんなに読んで欲しいと薦めるのも理解できなくはない。