村上春樹イエローページ
- 作者: 加藤典洋
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/08
- メディア: 文庫
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村上春樹作品は好きでいろいろ読んだけど、何が好きかと聞かれれば、その独特の世界観や文体だった。が、どうやらずいぶんともったいないことをしていたようだ。春樹作品の半分以下も楽しんでなかったということが、この本を読んでつくづく思い知らされた。デビュー作の風の歌を聴けなんて、どこかせつない青春小説程度の理解しかなったのが恥ずかしい。そんな巧妙なトリックが仕組まれていたとは露知らず。てか、普通に読んで気付いた一般人がいるんだろうか。ノルウェイの森と初期三部作が密接に関連してるとか全然気付かずorzほんと自分の読解力の乏しさに恥ずかしくなってきた。なんとなく世界観や文体が好きだとか思ってる人は必読の書だと思う。
この手の解説本を読んだのは初めてなので、この本の内容が他の解説本と比較してどうなのかはわかんないけど、わかりやすいかと言われれば、前半部分は具体的なデータを元に、筆者らの仮説が示されるので非常にわかりやすく、そうか実はそんな風になってたのかとただただ感心するばかりやけど、一転後半は抽象的な議論になり、哲学や社会学(?)の専門用語が飛び交い理解の限度を超えましたorz
とりあえずハルヒとか読んでる場合じゃなくてハルキを再読しようと思う。
ちなみに2巻は「ノルウェイの森」、「ダンス・ダンス・ダンス」、「国境の南、太陽の西」、「ねじまき鳥クロニクル」で10月刊行予定とのこと。