バッテリー6

バッテリー (6) (角川文庫)

バッテリーの最終巻。最終巻の文庫化を映画に合わせてくるあたりがグッジョブ。今さら言う必要ないかも知んないけど、少年野球の話です。とはゆってもタッチとかH2みたいなベタな青春ものではなく、試合の展開とかは2の次で、ただひたすらピッチャーの巧がボールを投げ、キャッチャーの豪がそれを受けるということを丁寧に描き続けた作品。ただそれだけのことに、これだけの思いがこめられているのかと野球なのに心理描写が大半な小説です。
6巻はどちらかというと瑞垣と海音寺メインの視点で物語が進むのだけど、シリーズ初めの頃の自己中心的な巧と豪の二人だけの物語が、他者の視点を借りて語られることによって、多くの人の中に溶け込み成長したなぁと思うのでした。少年野球やってた人とかオススメ。きっと好きになれるはず。