カラフル

カラフル読み終わり。

カラフル

カラフル

一度死んだはずのぼくが、いいかげんな天使に言われるままに他人の体にホームステイすることに。前世の記憶もないまま、気が付くと僕は小林真だった。不幸な境遇に生まれ育った小林君の体を通して世界を眺めているうちに、僕は今まで気付かなかったいろんなことに気が付く。
どんなに親しい間柄であっても、他人のことを真に理解することはできない。そこには少なからず誤解があって、それが積み重なって人は過ちを犯すし、またその誤解に気付かないまま世界はうまく回っていたりする。みんながみんな完全に理解することができないまま、それでも世界がなんとなくうまく回っている、それは想像するだけでひどく悲しいことだ。けれど、僕らは自分を通してしか世界を見ることはできないのだから、この誤解を埋めることはできない。それでも生きていかなければならない僕らは、ただ不器用に傷つきながら生きていかなければならないのかもしれない。

そんなことを考えさせてくれた、非常に深い深い本。冒頭での天使とぼくの掛け合いがふざけたかんじで、文章も読みやすいもんやから気楽な気分で読んでたらだまされた。人と人との関わり合いについて深く考えさせられる一冊。かなり評価高し。

今日はD3の先輩の学位論文の公聴会を見る。なんか先輩すごいことやってるねんなーと感心。てか教授陣の質問攻撃がすごい。見てるだけやのに疲れた。