象られた力

旅行中に読んでたもの。

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA)

日本SF大賞受賞。1ヶ月前くらいに朝日新聞の夕刊で特集やってたのがおもしろそうやったので買ってみたものの、積読が多かったのでこないだまで放置されてたわけです。やっと読んだ。この本自体は2004年やけど、80年代〜90年代の代表作4編を収めた短編集だそうで。表題作は88年の作品とわりと古め。著者は83年デビューで90年代前半まで活動し、92年にデュオを発表した後10年沈黙。知る人ぞ知る作家として一部コアなファンに語り継がれ、2002年に長編グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)を引提げ復活。2004年にこの短編集を発売してSF3冠を達成したという何やら興味深い経歴。

で、感想ですが、表題作の象られた力はとにかくおもしろかった。図形言語体系を持つ惑星<百合洋>の消滅の謎を追ううちに、その文明の裏に隠された壮大な陰謀が徐々に明らかになってというお話。抽象的な図形それ自体が力を持っていて、という概念的な論理で物語が展開されるので、そーゆーのにアレルギー反応があるような一般人にはおすすめできず。気分を害する恐れがあるかと。が、そーゆー形而上学的な雰囲気が好きな人にはツボにハマるかと。SFテイストをひたすら煮詰めた代物。

今日は有頂天ホテルを見に三条へ。大晦日のホテルでおきるドタバタコメディーってかんじ。非常にテンポがよく展開し、いろんな出来事がからみあい、最後にはきっちり伏線を回収し大円団。なんてすばらしいでき。恩田陸ドミノ (角川文庫)っぽい。

気付けばもう3月。今月はまったりできそうだ。あぁそうそう、ふたつのスピカの10巻が3/23に出るらしい。あと気になるのはハヤテの6巻が3/17。PLUTO3巻が3/30。暴れん坊本屋さん2巻が3月下旬発売予定。あとエヴァ10巻が3/25。エヴァのコミック版はカヲルの登場あたりからアニメと展開が微妙に違ってきてるらしいのでコミック版集めようかなぁとかちと思ったり。

よつばと5巻の発売日が決まったみたいで4/27予定。