ウェブ進化論

ウェブ進化論読み終わり。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ブログのブームで誰もが簡単に情報を発信できるようになり、不特定多数無限大の人々によりウェブ上には日々膨大な量の情報が追加され氾濫している。これからウェブはどこに向かうのか?

非常に興味深い本。Googleなんて精度のいい検索エンジンというくらいの認識しかなかった自分にはいろいろな発見が。はじめパラパラっと立ち読みしたときは堅そうな本やったんで敬遠したわけですが、読む価値のある本だと思う。てかビジネスとかに興味あるなら必読だろう。

絶対抑えておくべき重要な点としてAPIを公開する意義。何億ドルも投資して開発した技術やデータベースなどをAPIとして無償で公開する。敷居が低くなるとみんなが自由に参加し、不特定多数無限大の人々がその周辺で小さなビジネスを始める。その輪が広がって行けばやがてAPIはインフラとなり、気が付いた時にはGoogleAmazonに寄生しなければ生きていけない社会となる。APIを無償公開する意義とはつまりはそういうこと。

もうひとつ、これからのウェブとはてなについて思うこと。誰もが情報を発信できる総表現社会で生きていくには、みんなの意見は案外正しいというオプティミズムが必要。本書ではWikipediaの例が出てくるけど、はてなにははてなキーワードというまさに同じようなものがある。人力検索もそうとも言えるかも知れない。さらにキーワードでブログがつながったり、はてなグループみたいにmixi風のコミュニティがあったり。その他もろもろ。。。みんな好き勝手にいろんなものを作って、それぞれはバラバラやのに全体としてなんか意味のあるものが出来上がる。はてなの目指してる方向性としてはこれからのウェブの在り方そのものじゃないないかと思う。