城陽人 of The Year 2006

この賞は2006年に発売された本に限らず、城陽人が2006年に読んだ本の中から、特にすばらしかった作品に贈られます。選考方法は完全に主観ですのでご了承下さい。

雲のむこう、約束の場所

雲のむこう、約束の場所

北海道と本州に南北分断された日本。ユニオン軍の占領下の北海道に聳え立つ謎の巨大な塔。ぼくたち3人は、あの夏、ここからあの塔を眺めて小さな約束をしたんだ。新海誠原作の劇場アニメーションを小説化。原作の世界観を損なうことなくノベライズ化するだけではなく、大幅に加筆されたエピソードにより、さらにおもしろくなってます。青春小説にSFを足したようなのが好きな方にオススメ。
読了感想→id:minamijoyo:20060105

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)

小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。諦念と儀礼的無関心を心の中に育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!
キャッチコピーがすでにネタですが、とにかく小鳩君と小佐内さんのキャラがおもしろすぎ。そしてミステリでありながら人が死んだりすることはないのがよい。1巻は日常系ミステリで小粒なものばっかりで物足りない感があるかもしんないけど、2巻は衝撃の展開ですんごいおもしろいことになるので、必ず2巻までまとめて読みましょう。
読了感想1→id:minamijoyo:20060924:p2
読了感想2→id:minamijoyo:20060926:p1

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 上 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

DIVE!! 下 (角川文庫)

ずば抜けた動体視力を持った知季、海で育った幻の天才ダイバーの孫である飛沫、父母ともオリンピック経験のあるサラブレッド要一。オリンピックの出場権をかけて戦う、飛び込み競技スポ根もの小説。とにかく熱いです。飛び込みなんてルールとか全然わからんのに、なぜかぐいぐい引き込まれ夢中になって読んでしまう。まるでヒカルの碁のような不思議な力をもった作品。けっこうボリュームありますが、いっきにガーって読むのがよいと思う。
読了感想→id:minamijoyo:20060726:p3

その他、脳内ノミネートされたが惜しくも敗れた作品たち

こんなかんじですかねー。1位の雲のむこう〜は世間的にはちっとも売れてないのでおそらくリアル書店では置いてない。ネットじゃないと無理かも。2位は一部方面では有名やけど、一般的にはあんまりメディアに露出してないので認知度は低いというか、そもそも版元が東京創元なので小さな書店には常備ではないかもねー。中規模以上ならたぶんある。3位は角川だし、森絵都だし、いろいろ文庫のランキングにエントリしてるくらいの作品なのでどこの本屋でも品切れしていなければあるだろうと思う。

そんなこんなで完全に主観ですが、まぁ気が向いたときに読んでいただけたら幸いです。