スパイラル・アライヴ2

スパイラル・アライヴ 2 (ガンガンコミックス)

スパイラル外伝。1巻が発売されてから5年。ガンガンWINGで細々とやってた外伝企画。もう作者完全に存在すら忘れてんじゃね？というぐらい放置され続け、本編完結後、ガンガン本誌で連載決定。ついに復活。相次いで起こる連続殺人事件、被害者は少年少女ばかり。そして殺害現場に残されたオルゴール。事件の背後で動く陰謀とは？本編のひきこもり主人公歩とは正反対な元気いっぱい暴力少女伊万里が大活躍のもうひとつのスパイラル。

以下ネタバレ省略記法。
2巻あとがきによると、1巻当初の予定からは大きく変わり、本編で登場したブレードチルドレン達がいっぱいでてきて、企画そのものが再構成されているようです。元々なにを意図して始めたのかわかんないですが、おそらく単に同じ世界で別の主人公を立ててなんか探偵ものやってみようというぐらいだったんじゃないかと推測。一巻のストーリーやカバーを眺めている限りでは、伊万里＋沢木コンビが事件に巻き込まれていろいろ調べてるうちにブレードチルドレンという大きなテーマに辿りつく単発完結型の外伝のつもりだったんじゃないかと思う。特に1巻で沢木が鳴海清隆を目指すと宣言＆その理由が中学のときに世話になったというなんかエピソードありという時点で作品の中心人物になるだろう予定だったあたりがその論拠。その彼ですが、2巻ではちっとも活躍せず、本編から乱入してきた香介にその位置をとられてしまい、現状事件の重要参考人的地位に貶められてます。このあとカノン的な悲劇の人になるに一票。2巻の表紙では、伊万里＋香介の構図、清隆からじきじきに指名され主役の地位を確保。結果として、探偵小説というよりも、ブレードチルドレン要素に重点が置かれた、本編の続編的な位置づけに変更されることに。この後、どこに向かっていくのでしょうか。